「有翔....ありがと」

「ん?..なにが?もしかしてほっぺたつんつんされて喜んでんの?笑」

「そうじゃなくて..そうじゃなくてさ、...あたし家に帰ってもいつもひとりだったから。
だから..ただいまって言って、おかえりって返してもらえることがあんなにも嬉しいことだって..初めて知ったから..。
家に居てもいつもひとりだったからさ..
誰かと一緒に居るって、こんなにも落ち着くことなんだ..って思ってさ..。
だから、...ありがとう。
あたしに、こんなにも温かいぬくもりをくれて...ありがとう..」

「お前...ありがとうありがとうって言い過ぎだから。
言ってんだろ?礼なんかいらねぇって。
俺に..遠慮もいらねーから。
素で居ろよ。
俺の前でとりつくろう必要なんかねーから。
俺は、どんなお前だって好きなのはかわんねーからさ。
どんなことがあったって、俺は..俺はずっと
お前のことを離したりしねーから..。
ひとりにしたりなんかぜってーしねぇから。
だから、心配すんな」

ポンポン

「.....別に、心配なんかしてないから」

「なに照れてんだよ笑」

「照れてないから」

「顔赤いけど?」

「酔っ払ってんだよ、きっと..」

「まだ言ってんのかよ笑
たった1杯で酔っ払うわけねーだろって!笑」

「酔っ払うから..」

..やばい。
まじであたし酔っ払ったのかな?
なんか頭クラクラしてきたんだけど....。

「ちょっとあたしトイレ行ってくるから」

「あートイレ?場所わかんねーだろ。
こっち。」


グラッ

「おい..!大丈夫かよ...?」