「なんとなくだけど、覚えてる。
あの時は..ありがと」
「礼なんかいらねぇって笑
俺があげたくてあげた傘だし。
俺..お前のあの優しい顔見てからさ
ずっとお前のことが頭から離れなくて
今どきあんな優しい子も居るんだ..って思ってさ。
気がついたらここら辺をうろついてるお前見かけたら目で追うようになっててさ..。
あげくの果てにお前は俺の後輩を殴ってるし笑
びびったよ笑」
「あっ、あの時は..悪かった..。ごめん。
でもさ、あたし何にもないのに殴ったんじゃないんだよ?」
「知ってるよ。後からあいつから事情聞いたからさ。
まあ正直あいつから話聞いた時は
なんて気の強い女なんだよって思ったけど笑」
「別に強くないよ笑
ただあの時は腕捕まれてイラッときちゃってさ..んで、つい殴っちゃった。」
「ま、お前のそーゆうとこ?
嫌いじゃねーよ」
ポンポン
有翔はあたしの頭を撫でてから席をたった。

