「………。」
ちょ………
ま…………
え…………?
目の前には村瀬がいて、鋭い瞳を私に向けている。
「あ……の……なんでいるの…?」
ヤツはすでに校門の前で立っており、靴もきちんと履き替えてある。
「てめぇが死なねーか監視するため。ただそれだけだ。」
「は…?」
スタスタと先を歩いていく村瀬を呆然と見つめていたが、彼は付いて来ない私にしびれを切らしたのか戻ってきてガッと私の腕をつかんだ。
「ほら。行くぞ。」
「えっ?!」
腕を掴まれたまま引きずられるように連れて行かれる。
「……。」
離されない腕がだんだんと熱くなっていくのを感じ、私はバッと村瀬の手を振り払った。
「…ちゃんと行ける…。」
「…そ…。」
ただそれだけつぶやくと、それ以上彼が口を開く事はなかった。

