『かーなめちゃん。』



京都で宿泊していたホテル。
私は親友の米倉綾香に呼ばれ、返事をする。



『なに?』



『南くんが呼んでるよ?』



『え?南くん?』




南将太くん。
クラスメートで、実は私の好きな人。




『行っておいで。要、ファイトだよ!』



南くんの事が好きなのを知っている綾香は、胸の前でガッツポーズをして私を応援してくれた。




『ありがとう…。』




そんな綾香に私は少し微笑み、部屋を後にした。