冷たくて優しい先輩





「服も髪も可愛いよ」



急に視界が歪む。


「何言ってるんですか!もう!」


頬に温かいものが伝って、ようやく涙のせいだと分かった。


慌てて目をこすったが、先輩に手を掴まれてそのまま引き寄せられた。




「頑張ったな、もう泣いてもいいんだ」



優しく頭を撫でられたら、もう涙が止まらない。