「鼻真っ赤じゃん、寒そう」 はい、とカイロも渡してくれて 「あの大丈夫です、すぐ建物内に入りますし!」 「大丈夫じゃなさそうだから、渡してんの」 あ、また笑った。 優しく、優しく笑った。 「気ぃつけてな」 そう言って、去っていった。