冷たくて優しい先輩





次の時間は移動教室で、紗羽ちゃんと移動したけど忘れ物をしたから取りに戻った。



「あれ、ここの階じゃなかったっけ?」




似たような教室が並ぶ階が続くから、分からなくなってしまった。


自分の頭の悪さにうんざりしてしまう。




「もう一個上だっけ?」



ブツブツひとりごとを言いながらも、教室を覗いた。