「あんたと長浜先輩とその彼女?が揉めてた時、たまたま私の近くに新城先輩がいて、人だかりとあんた見るなり血相変えて走ってったし」 私もふと運動場を見ると、ヨウ先輩がサッカーをしていた。 「あ~、涼葉のこと大切なんだろうなあって思ったよ」 「でも、私はまだ……」 「ヨウ先輩はそれでもいいって言ってくれてるならいいと思うけどね。まあ、あんた次第ってこと!」 それだけ言うと、紗羽ちゃんは自分の机の方へ行ってしまった。