冷たくて優しい先輩






「でも、それって保護者じゃないといけないんだろ?」


先輩の声で、また大翔くんがしょんぼり顔になってしまった。




しばらくの沈黙の後、先輩のお父さんがあ!と叫んだ。



「仮のお父さんとお母さんとして、観に行ってくれないかな」


先輩ははあ!?と叫んだけど、私は状況についていけなかった。



「あの、どういう?」