冷たくて優しい先輩





「どこにいるんだろう」



奥のほうの部屋のドアを開けてみると、ベッドがあり長浜先輩が寝ていた。



「いた!」



何やら悪い夢でも見ているのか眉間にしわが寄っている。



「あの、長浜先輩?大丈夫ですか?」


声をかけてみたけど、やっぱり起きなくてどうしようかと思った時、突然手を引っ張られ、体勢を崩した。




「痛った」


ぱっと顔を上げると、長浜先輩の顔が目の前にあって、小さく悲鳴を上げてしまった。