冷たくて優しい先輩

 



クラスの女子がきゃあっと色めき立つ。




「ヨ、ヨウ先輩どうしたんですか!?」



「今日、ちょっと委員会で昼一緒に食べれないから、それ言いに来た」



「あ!わざわざすみません!」


ペコリと頭を下げると、手のひらが頭の上に乗った。   


「あと……郁人も風邪で休みだから。それも一応言っておく。最近一緒に食べれてないけど」




「あの!」



わたしの後ろから勢い良く、出てきたのは紗羽ちゃんだ。