冷たくて優しい先輩






「あの……」



私が話そうとした時、ヨウ先輩が声を上げた。






「郁人!」




え、と思い、顔を上げると長浜先輩が立っていた。


どうしよう……
思わず、ヨウ先輩の袖の裾をぎゅっと握る。