「一目惚れです」 本当は違う。いやでも、そうかもしれない。でも、きっと先輩は覚えていないだろう。私との出会いを。 「ふーん」 長浜先輩は明らかに信じてなさそうにそう言うと、ベンチから立った。 「ごちそうさん。ヨウなんかより俺のほうが優しいし、紳士的だと思うんだけどな~」 そう言いながら、向こうのほうで手を振っている彼女3号であろう人のもとへ行った。