「ねぇねぇねぇ!祭吏ちゃん!最近、朔弥とどう?」
おい、姉ちゃん!そーゆーこと聞くなよ!
あーもー、なんて答えるんだよ。
「朔弥くん、最近、野球熱心です。」
祭吏の顔は笑顔だけど・・・。
「朔弥!祭吏ちゃん、ほったらかしてんの?」
「す、すまん、姉ちゃん。」
本当、色々ありすぎてんだよ。
いきなり、スタメンになりそうになったり。
試合のこと考えてっと・・・・。
「祭吏ちゃん、離れていってもいいの?」
そんなん、ダメに決まってるつの!
「朔羅ちゃん、私は朔弥が甲子園に行ってくれたらそれでいいの!」
祭吏・・・。
「いい彼女もったじゃん、朔弥!」
ほんっと、良い奴だよ、祭吏は。
何でも俺のために我慢してくれてるなんて。
なんでだよ。
俺も、少しはかっこつけたいってのによぉ。

その後、夕食を食べて祭吏と俺は俺の部屋へ向かった。
「ごめん。最近、我慢ばっかさせちゃって。」
「そんなの、私も同じだよ。
昼休み会えないの、生徒会があるからだし。」
お互い様だよって言ってるけど。
そんな訳ねぇっつの!!!!
俺が・・・・。
「あーも!私のこと気にしすぎだし!」
俺を抱きしめてくれる。
「朔弥が野球部に入る時点で、こうなることは分かってたでしょ?
だから、謝られると調子狂う。
ただ、たまには甘えてくれたっていいんだけど?」
なんでだろ。
おれ、手球に取られすぎだろ。
祭吏を強く抱きしめた。
「ほんっと、ありがと。
お前のそういうとこに救われてんだよ。」
そのまま、俺はキスをした。
たぶん、気持ち入りすぎてると思う。
「朔弥の気持ち、伝わったよ。」
「大好きだかんな。」
久しぶりにこの気持ち伝えたな。
俺、祭吏にはかなわない。