サクラ咲ケ

6月下旬。
「木内が、肩を壊した。よって、正捕手は、源にやってもらう。」
は?俺が、正捕手?
俺、まだ一年だよな。
てか、いつ肩を壊したんだよ。
木内先輩のこと、尊敬してたのに。
木内先輩、3番バッター。
足も速いし、たまに1番バッターにも指名される。
「源、俺は、マネージャーとしてチームを支える。
お前は、正捕手として投手をひっぱれ。」
木内先輩がかけてくれた言葉。
でも、声に悔しさが感じられた。
「源。お願いな。」
キャプテンの大鳥先輩。
大鳥先輩はこのチームのエース。
ピッチャーとして去年の秋からこのチームを支えている。
もうすぐ、甲子園の県予選。
俺がこんな大役、いいのかな?
まだ、一年だし。
「木内からの伝言。胸はれ!」
善福寺監督からの一言。
そうだ、俺もこのチームの一員なんだ。
だから、頑張らなくちゃ!
予選まで、あと3週間。
「大鳥と源はブルペンに入れ。少しでも多く練習しろ。
試合で、大鳥の力が大いに出せるよう、リードできるように。」
監督から、言われた。
ランニングをして、すぐブルペンに入った。
大鳥先輩の球種はストレート、フォーク、そしてチェンジアップ。
今は、スライダーを練習中って聞いたな。
そもそも、球はそんなに速くはない。
でも、コントロールはピカイチ!
ストライクゾーンを綺麗につかってくる。
バッターの胸元をえぐるインハイから、アウトローまで。
バッターは、的を絞れないだろうな。