サクラ咲ケ

「祭吏!」
いつも遅刻ギリギリの美羽がもう学校に来てる。
「どうしたの?」
華耶と鞠亜も来ていて、同じ質問をする。
「お父さんが入院したからその手続きしてた」
笑顔で言った。
でも、本当は笑顔で言えることじゃない・・・。
「黒咲!!!」
話しかけてくれたのは豊坂くんだった。
もしかして、生徒会の話かな?
「今日から生徒会始めるって。源くんから聞いた?」
「聞いたよ。」
「昼休みに生徒会室集合だって。」
「ありがとう。」
生徒会か、今の気持ちじゃ務まりそうにない。
でも、やるしかない。
そういえば、今会計をしている野中先輩は園芸委員に・・・。
はやく仕事を覚えなきゃ!
「祭吏!」
「ん?」
「今日の放課後、監督のとこいかねぇ?」
朔弥からの誘いだ。
私はもちろん「うん」と言った。