サクラ咲ケ

「そんなことがあったのか」
「当時の監督は今もやってる。
挨拶しに行こうかなって思ってたとこだった。」
私は父の過去をすべて話した。
朔弥もキャッチャーだから、お父さんと重ねあわせていたところもあった。
そう考えると涙が溢れてきた。
そんな私を朔弥は抱きしめてくれた。
「監督のとこ、一緒に行こう」
私はうんと答えて抱きしめ合った。
この日、朔弥は私の家に泊まった。


「おはよう。」
「おはよ、朝飯つくってくれてんの?」
朝は、スクランブルエッグだけ。
後は白ごはん。
お弁当は作る気になれなかった。
朔弥は、まだ朝練はあっていない。
一緒に学校へ行こうって言ってくれてすごく嬉しかった。
家を出て電車に乗る。
朝は、通勤・通学ラッシュで満席。
電車というより、人に酔いそう。
「大丈夫?」
そう言われただけで安心した。
そういえば、スマホ見てないや。
LINEを開くと通知が・・・。
朔弥からはもちろん、美羽や鞠亜、華耶からも。
全部、心配するものばかりだ。
私に温かい友達がいてよかった。
LINEでは、『ちゃんと学校で話すね』と返した。
そうこうしているうちに、学校についた。