「祭吏、でな。俺、頑張るから!」
「私も、生徒会頑張る。」
帰り道、駅のホーム。赤い夕焼け。
会長から1つ聞いたことがあった。
「私達が3年生の時は絶対に甲子園行ってね。」
「あたりまえじゃん!でも、なんで?」
「甲子園のアルプススタンドでの応援を考えるのは生徒会長がするんだって。
だから、朔弥が調子悪くても私の応援で元気づけたいじゃん。」
いまの私は顔が真っ赤にだろう。
こんなこと言うなんて、恥ずかしすぎる。
「ありがと、そう言われるだけで元気でる。」
朔弥は笑顔で返してくれる。
「ていうか、次の電車30分後って」
「長いね。でも祭吏と一緒だったら短く感じる」
そんなの、嬉しすぎるし。
私も朔弥と一緒だったら短く感じるよ。
野球部だから、朔弥の頭は坊主。
でも、結構伸びてるなぁ。
散髪になかなか行けないんだろうな。
中学の時、部活引退してからも野球してたから。
おかげで、成績はギリギリだけど。
「来月さ、宿泊訓練あるじゃん。
その班決めとかどーすんのかなぁ?」
朔弥が話しかけてきた。
「わかんないや。席順とかかなぁ?」
でもそれじゃあ朔弥と班離れちゃうし・・・
「もし、自由に決めていいんだったら、 一緒の班になろう!」
「もちろんじゃん!」