あっという間にもう放課後。
教室から運動場を覗いてみる。
あ、朔弥だ。
トントン
振り返ると
「豊坂くん?」
「よう!」
どうしたんだろう。
私に何か用かな。そうだとしたら、なんだろ。
「俺も生徒会役員になった。」
「え?」
驚きをかくせない。
「生徒会役員候補の中に俺も含まれてただろ?
あのあと、生徒会長に任命された。
一応、放送委員の役員になった。」
そうだったんだ。
あ、バッチつけてる。
バッチには、放送部と文字が書かれている。
「生徒会長からの伝言預かったから伝えにきただけ。」
あぁ、なるほど。
「『君は本部会計として任命する。
本当は2年にやってほしいんだが、
君の容量と仕事の速さにかける。
仕事は来週の月曜からはじめる。
昼休みには生徒会室にこい。
生徒会本部の紹介と会計の仕事を全てインプットする。
覚悟しとけ。最後に、期待しているぞ、黒咲祭吏。』
だってさ、結構偉そうに」
豊坂くんは笑いながら言ってくれた。
「はい。
これは生徒会バッチ。
俺もつけてる。放送部のやつな。
お前のは会計のバッチだって。」
「ありがとう!」
バッチを受け取った。
キラキラ輝いてみえた。
これからは図書部長じゃなくて、本部会計。
仕事内容は全くちがうだろうな。
でも、全力で頑張る!!!!