私…顔赤くないかな?
今日、お金持っててよかったな…
廉くんの言葉は…本当なのかな………
いろんなことを考えながら、電車にゆられた。
特に会話もせずに、ただただ
ぎゅっと、手をにぎっていた。
廉くんの手は、大きくて温かかった。
ウトウトしながらも、
行き先も知らないままの私は、
廉くんに言われるまま
何度か乗り換えをするして、
私は懐かしい場所にきた。
「ここって…………。」
『そう、俺らが前に住んでいた場所』
そういえば…廉くんもここから、
東京に引っ越してきたって言ってたな………
『俺のお気に入りのところ行っていい?』
「もちろん」
廉くんは私の手をぎゅっと握りなおした。