そばにあるもの




ーーーセチカsideーーー


ある日、花村廉が転校してきた。

隣の席で自然と仲良くなった。



花村くんはいつでも言ってた。

「俺には好きなやつがいるんだ」

「いつか東京に来るから待ってるんだ」


その女の子が………3年生になって

私たちのクラスに転校してきた。

私は隣の席で自然と仲良くなった。

なんか転校生と仲良くなる性質でも、持ってるのかね~私は。



花村くんにその日の部活終わりに呼び出された。

「実杏は……俺の………

好きな人なんだ」


私は驚きを隠せなかった。

「絶対にセチカの口からは言わないでほしい。

あいつに気づいてほしいんだ。

実杏が俺を好きじゃなくても…

あいつの口から俺に聞いて欲しい。」


花村くんの目は…真剣そのものだった。