いつもように居残り練習してたら、
何か視線を感じた。
実杏が…こっちを見ていた。
嬉しくて集中できないんだよ。
つい、声をかけてしまった。
「おい、なに見てんの?」
何で俺はこんな言い方しか出来ないんだ。
実杏はあわてていた。
そんなところも可愛かった。
もしかして…思い出してくたり………
とか期待しちまった。
結局、練習付き合ってもらって
俺は実杏を家まで送ろうとした。
実杏は『ありがと』と言って俺に……
俺だけに…笑顔を向けてくれた。
あー。もう反則すぎる。
なあ、お前はいつになったら気づいてくれるんだ?
俺を好きじゃなくていいから………
気づいてほしいよ。