早くも1日が終わった。

夕日がとても、とても眩しい。
今 、世界の絶景を見たような

「春樹かーえろ」

「ああ」

俺たちは下校する時は細心の注意を払う。彼方と一緒に帰るところを目撃されると、いろいろと面倒だからだ。



道は人通りの少ない通り。
この道の急斜面は帰りは楽だが、登校
は地獄。

「あの…これ」

彼方が突然、紙切れを出した。

「「ラブレター!?」」

「…うん」

「なんだ?誰?」

「高橋圭って…3年のバスケ部」

「知ってる?」

彼方が首をこれでもかと横に振る。

「誰だ…」

「普通にイメチェンのおかげじゃね?」

「そうだな」

「中身は?」

「夜、ここにこいって」

雑な字と、一枚の写真。

「ここってどこ?」

「あ!!」

凛が飛び跳ねる。

「何?」

「この便箋、あの時の!」

あの時の、
「死ね ブス」の紙切れ。
新年会の会場が荒らされていた日と同じ日に机の中にはいっていたというから、
同一犯と思われる。


「会場荒らしもあの紙切れもこのラブレターも…同じ…」

「やばいね…これ」

「私この場所知ってる。
不良の溜まり場って噂聞いたことある。」

「古いビルか。」