「俺前も言ったじゃん
いじめられる方もなんかあんじゃないかって」

「私だって…目立たないようにしてたよ」

「目立たないからいじめられんだよ。」

「…なんで?私皆に迷惑かかんないように…」

「目立たない奴は消極的で話しかけても返事しない、役立たず、いつも隅っこでじっとしてる。なんかムカつかね?」

「…」

「俺もさ、昔暗くて、メガネでガリ勉で一番いい奏春高校入って、それでいいやーとか思ってたけど。

俺よりできる奴なんかいっぱい、バカみたいにいるからさ、一生懸命やるだけじゃいつか負けるんだよ、完全に。

だから、楽しんでやろうって、ガリ勉メガネ卒業したわけ。
やりたくもない勉強を就職のためにやってたらさ、悲しくね?

まぁ俺もそんな頭良くねぇけど
楽しんでやった方が絶対効率いいんだよ。

だから今のキャラ保ってんだ。
そしたら友達増えたし。
お前見たく重い過去ねぇけど、
皆そんくらいの努力はしてるわけ。」

「…私どうすればいいの?」

松美がこっちを向いた。

「貞子卒業〜!」

松美に凛がデコピンをして言った。


「痛っ」

「そうだな。とりあえずお前が
目立つ存在になってムカつく陰気な貞子を卒業すること。これ決定ー」

松美は不満そうな不安そうな顔だ。

「…分かった…頑張ります…」

「じゃ、早速行くべ」

「えー?ハルルン聞いてない、俺聞いてないよ」

「松美の貞子ヘアをカットしに行く!」