不器用恋愛






「ほんと可愛くねぇ」


そう言ってあたしの額を小突く。


「ばか陵!痛い!」


いつも憎まれ口ばっかり!
昔は女の子みたいに可愛かったのに…



「てか、2人とも……
俺ら遅刻確定だね。」



利仁くんは言い合いをするあたしたちに
ケータイの画面を見せる。



画面に表示された時間を見ると
8:29……完璧に遅刻する時間だ…




「うそぉ!次 遅刻したら居残りなんだけど!」



あたしたちは 走りながら
学校へ向かった。