不器用恋愛






「唯織ちゃん、化粧してる?」



急にまじまじと利仁くんに顔を見られる。



「う、うん…」



少し顔を下に傾けながら頷く



「やっぱり。
いつもの唯織ちゃんも可愛いけど
化粧してるのも また可愛い。」



爽やかに笑いながら
あたしのハートを撃ち抜く。


ほら、またこうやって
あたしの嬉しがることを言う。


からかわれてるって分かってるけど。
でも…喜んじゃうんだ……


あたしって単純だな。