参ったなぁ。

麻衣が現れるなんて?

びっくりした。

っつーかさっ!

今、それ所じゃねーんだよな…。


パソコンの画面を見ながらため息をつく。


「さっきから、なに探してるの?」


麻衣は、俺の背後から離れない。


「この辺に手芸屋があるか?検索中だよ。」


クスッ!


笑いながら、麻衣は


「勉強に全然関係ないじゃない?」


いいんだよ!

だんだんイライラしてきた。


「駅前通りに大きい手芸屋さんあるわよ!
大体の物は揃えられるよ。」


「マジ?」


麻衣はまた、頬っぺたを大きく膨らませながら首を縦に振った。


『一回誰かを信じてみたら?』


こないだ、初めて麻衣に会って言われた言葉が頭を、よぎる。


俺って素直になる事が、下手くそみたいだ。