自分の気持ちに気付いた…。


隣りでは変わらずに俺の首を心配している原田さん。

「大丈夫ですよ。そのうち治りますから!」


あんまり、見られるのも
恥ずかしい。

恋愛初心者なんだから。


何処を歩いてるかも分からなくなって来た。


ヤッベー!!


「あの建物?」


原田さんが、指差した。


毎日、見る光景。


白い建物。


入口には、鞄を片手に急ぎ足で館内に入る学生。


高齢者や子供の手を引っ張る親子。


こんなに人、居るんだ?


毎日、通ってるのに、見えてなかったな…。


「そうです!原田さんこっちです!」


原田さんは、お腹をかばいながら、俺の後ろについてきた。


「鞄、持ちますよ?」


ちょっと、疲れた様子の原田さん。


「ありがとう!」


原田さんの鞄を持ちながら館内に入った。


周りから、見たらカップルって思うのかな?


嫌…!それとも?