月が雲で隠れたり…顔を出したり…。

忙しく、雲が動いているのを、俺はじっと眺めていた。


原田さんは、かんちゃんが旦那さんである事。


そして…。

事故で亡くなった事。

一人で、育てる覚悟がある事。

淡々と話してくれた。


俺は、黙って頷いていた。


時々、寂しそうな顔を見せつつも、かんちゃんの話をすると、原田さんが恥ずかしそうな笑みをした。


原田さんは、かんちゃんを愛し、これから産まれてくる子供を宝物だと言った。


.