ー翌日

ピンポーン

あたしは沙絵の家に来ていた。

“はぁーい、どちら様ですかー?”
『あ、萌華です!』
“あ、萌華ちゃん!どうぞ入って〜!”

ガチャッ

『おじゃましまーす』
「萌華ちゃん久しぶりー!!
可愛くなったわねー♡」
「ちょっと、お母さん!!萌華が
困ってるでしょ!」
「あら、ごめんなさいねー、
あたし、ほら萌華ちゃんバカだからー」
『いえいえ、あたしも沙姫さん大好きー!!』
「ほんとー!?うれしいわー♡」
「ほら、萌華もそんなことしてないで
行くよー」
『はぁーい』

『わぁー、相変わらず綺麗な部屋!』
「ありがと、で、さっそく本題」
「藤原のこと、どう思ってんの?」
『どうって…』
『あれって、本当なの?あたしのこと
好きって…』
「はぁ…藤原に同情するわ。」
『えー?どゆこと?』
「まぁ、いい。ちょっと今だけ、
藤原の味方してあげるわ。」
『えー!』
「あんたはねぇ、モテんのよ!」
『どこが!?』
『告白なんてされたの5回くらいだし、
沙絵のがモテんじゃん!!修旅中も
10回以上は告白されてたし!!』
「あ、あたしのことはいいの!
違うわよ、萌華が告白されないのは、
藤原がずっと牽制かけて告白されないように、萌華を誰かに取られないように
してたのよ!」
「それに、もうこの際だから言っちゃうけど、藤原は小学校の頃からずっと
萌華一筋よ!」
「それに気付いてないのは萌華だけよ」
『でも女の子はみんな櫂に告白
してるよ?』
「玉砕覚悟で告ってんの!!」
「それに、藤原にはあんたしか女に
見えてないみたいよ」
『え、それみんなに失礼なんじゃ…』
「そーゆー意味じゃないわよ!」
「恋愛対象って意味。」
『でも、あたしは…』
「そーね、なんだっけ、瀬戸?が
好きなんだっけ?」
『うん』

沙絵、親友の好きな人の名前くらい
覚えようよ…笑

「まぁ、あたしはあんたの味方だし、
あとは自分で考えな。これ以上あたしの
口からは言えないけど、って結構
言っちゃったけど、藤原のこと少しは
考えてあげなさいよ?」
『うん‥わかった』

ん?櫂の味方するんじゃなかった
のかな?まぁ、いっか!

「てか、悩んでる時、普段と性格変わってるのなんで?」
『そう?』