「「王様だーぁれ!?」」

あ、俺だ。

『ん、俺。』
「命令はー?」

萌華の方をチラッと見ると、
隣に座っていたあいつの親友が
萌華の番号を教えてくれた。

“よんばん”

ふーん、何してやろうかな。

『んー、4番はー』
『俺と付き合え』
「…は?」

そー、俺は小学校の頃から
この鈍感で無自覚なヤツが好き。
つっても、2回もフられてるけど…

『だから付き合え』

………
また変なこと考えてんな…

「は、え?どこに?」

やっぱり…

『馬鹿か、ふざけんな』
「え、マジで?」

冗談で言うかよ、こんなこと…

『おー』
「ごめん…て、あたし2回もあんたのことフってるじゃん!!」

知ってるし、お前が俺のこと見てないのくらい…

『お前に拒否権ないし』

俺は立ち上がって萌華に近づき、

「な、なによ」

ちゅっ キスをした。←ディープな方w

「なっ!んっ…んん〜っ…ハァ」

可愛い声出してんじゃねぇーよ///

「なにすんのよ!!」

周りの女たちが騒ぎ始めた。
俺は王子様とか言われてるけど、
萌華が好きだってみんな知ってんだけどな…

『なにって、キス?』
「わ、分かってるわよ、そんなの」
「じゃなくて!なんで?」

これぐらいしないとお前、俺が萌華のこと好きだって気づかねーし、
意識してくんねーじゃん…

『好きだから』
「はぇ?だいぶ前にフってるのに?
まだ?」

“はぇ?”って何だよ、可愛いすぎだから…///

『悪いかよ…///』
「…っ!な、なに赤くなってんのよ!
ばかっ!」