「「王様だーぁれ!?」」

あたしは、生越 萌華!
あたしたちは今、修学旅行の帰りの
新幹線の中、席が近いみんなで
王様ゲームをやっています!

「ん、俺。」

こいつは藤原 櫂。容姿端麗、
頭脳明晰、さらに運動神経抜群の
完璧すぎるくらいのイケメン。
そんな奴がモテないはずがなく、
学校の王子様なんて言われてる。

「命令はー?」
1人の女子が聞いた。
「んー、4番はー」

あ、4番あたしだ…

「俺と付き合え」
『…は?』

こいつ何言ってんの?

「だから付き合え」

あ、どっか行くからとかかな?

『は、え?どこに?』
「馬鹿か、ふざけんな」

あ、やっぱし?

『え、マジで?』
「おー」

あたし、前にフってるんだけどな…

そーなのだ!説明しよう!!笑
櫂とは小学校から一緒で、小6、中1と
2度ほど告白され、どっちも
フっているのだ!!笑

『ごめん…て、あたし2回もあんたのことフってるじゃん!!』
「お前に拒否権ないし」

そう言うなり、立って近づいてきた。

『な、なによ』

ちゅ

は?あたしキスされてる?なんで?
てか、長いっ!!

『なっ!んっ…んん〜っ…ハァ』
『なにすんのよ!!』

今までフリーズしていた周りの女子たちの悲鳴が聞こえてきた。

「なにって、キス?」
『わ、分かってるわよ、そんなの』
『じゃなくて!なんで?』
「好きだから」
『はぇ?だいぶ前にフってるのに?
まだ?』
「悪いかよ…///」
『…っ!な、なに赤くなってんのよ!
ばかっ!!』