「ゆ......ゆ...ん!」

誰かが呼んでる声がした。

「柚子......ん!」

誰だろう。

「柚子さん!」

私はハッと意識を取り戻した。

『王子?』

そこには王子がいた。
あたりを見渡すともう夜だった。

「こんなところで何してるの?」
『別に...』
「......はぁ、送るから。」

そう言って王子は私の方へ
手を差し出す。
私はその手を払って、椅子から立った。

『いいよ、1人で帰れる。』

そして、私は公園を出た。