空を翔ぶキミへ

教室にパァンッと痛々しい音が
静かに響いた。

しかし、私の頬への痛みはなかった。

「テメェ、いい加減にしろや。」

そこにはイケメンがいた。

「優菜、次問題を起こしたら退学だぞ。
いい加減、いじめなんかやめろよ。」

「王子!?」

王子...
あぁ、思い出した。
彼は尚樹。
このクラスの王子だ。
確か、優菜の幼馴染だったかな。

「なんで止めるのよ!
この女がいけないのよ!」

「わかった。例え、この女が悪くても
お前が手を出すことじゃない。」

なんだろう、この展開。
なぜ、私はイケメンに味方されてるのか...
それに先生はいつくるのか...

もう、どうでもよくなった私は
言い争ってる2人を置いて、
家に帰ることにした。