ーーーーーーキーンコーンカーンコーン...

ーーーーーーガラガラッ

『セーフ...』

ギリギリで教室についた私は、
バックを机の横にかけ、椅子に座った。
...なにやら、みんなからの視線が集まった。

私は1つの予想が頭をよぎった。

『...なるほど。』

私は予想を確認するべく、机の中に
手を突っ込んだ。
箱があった。

きっと中身は虫の死骸とかそんなもの。
もう飽きた。

周りを見渡すと、教室隅で固まって
笑いあってる人がいた。
犯人は彼女たちに違いない。

彼女たちのリーダーは優菜(ユウナ)。
このクラスの王女様。
そして、その取り巻きの聖奈(セイナ)と
茉奈(マナ)、奏(カナデ)だ。

優菜はお父さんが議員だかで、
お金持ちの我侭娘。
誰も逆らえない。

聖奈はこのクラスのマドンナ。
とても可愛い容姿をしているが、
毒舌で腹黒だ。

茉奈はスポーツ万能で爽やかな子だ。
正直、なぜ優菜に使えているのか不明。

奏は男勝りで、口が悪く、いつでも
喧嘩腰だ。直接暴力を振るうのは彼女だ。
優菜にとても従順だ。

私はここに引っ越してきたばかりだった。
このいじめの発端は、私が彼女のことを
知らなかったこと。
別に議員の娘だから知ってるなんてことは
そうそうないと思うけどね。

私は箱を持って、彼女たちの近くに
箱の中身を散らばらせた。