キミは真っ赤な手で私を抱きしめる。
私はなにが起こったかわからなかった。

「柚子...」

今にも消えてしまいそうなほど、
小さな声でキミは言った。

「あい... びけ...いむざ... すかい...」

それはどんな意味だったのか、
当時の私は知らない。

そして、キミは空となった。