私の居場所

「あの…」

「お前か…。そこを閉めて此方へこい」

コクリと頷いてドアを閉める。

すると違うドアが開いて誰かが入ってきた。

「あれー?!女の子がいるぅ!」

キャッハーと笑いながら私よりも背の低い男の子が近づいてくる。

「綺羅。静かにして」

そのあとを小さい弟を見守るように見る人が続けて入ってくる。

「…もう少し静かになさい。」

最後に入ってくる男の人。

2人から怒られて綺羅と呼ばれた男の子はしょんぼりとうつむいた。

「ごめんなさい。」

今にも涙が溢れてしまいそうになっている大きな瞳。


そんな彼を見て2番目に入ってきた男の人が慰めるように頭を撫でていた。