私の居場所


「わぁ!未来のお弁当すごい綺麗っ!良いなぁ。私もこんな風に作れたらな。」

「よかったら食べますか?」


「いーの?やった‼︎私のもどーぞ!」

私たちは卵焼きをそれぞれ分け合った。

「未来の卵焼き美味しいー!」

すごく綺麗な黄色だ。
うん。神業‼︎

「理子ちゃんのも美味しいですっ!柔らかい味がします。」


柔らかい味。なんだか嬉しい。

それは私のお母さん。
すでに他界してしまっている私の大好きなお母さん。

そんなお母さんと1番初めに作ったのが卵焼き。

私はずっとこの味で作り続けている。

そんな味を褒めてもらえて嬉しい。

「ありがと。嬉しい」

私がそう言うと彼女はにっこりと笑ってくれた。