そんなことを考えながら彼らの横をするりするりと抜けていく。

ードンッ

当たらないように、と気をつけたが無理だった。少し肩が当たってしまった。


あぁー。これはヤバイぞ。うん。
いろいろヤバイ。


「おい待て。ガキ」

とぉっても低い声が聞こえる。

これはもう逃げられないなと悟って彼らの方を向く。


「ごめんなさいっ。当たるつもりはなかったけど当たってしまったみたいで…」


深く頭をさげる私。

いつぶりだろうか。こんなにビクビクしたのは。


「あ?お前そんなけしかねーのかよ!
おい。顔上げろ。」


か、お上げろ?

っということは許してもらえたのだろうか。よかった。


ゆっくりと頭を上げる。

「…お前鷺ノ宮の奴か?」

「マジじゃん?しかも顔も可愛め」

私の制服や顔を見て思い思いに言う彼ら


おいっ!そこ。可愛めってなんだ!


いや、私も自分が可愛いとか思ってないけどね。