お父さんはあたしの背中を擦ってくれた。 「…あたし、頑張るよ」 「本当にごめんな」 いつまでも悔やんでなんかいられない。 ちゃんと前に進まなきゃ…。 「蘭っ…」 お母さんはギュッとこれでもかってくらいにあたしを抱き締めた。 あたしはお父さんの車に乗って新しい学校へ向かう。 「蓮にはちゃんと伝えてあるからね」 「分かった」