「あたしは鴻上くんが好きだよ」 はっきり言うとその瞳が驚いたように見開かれる。 「どんな扱いされたって、どんな鴻上くんだって、あたしは好きだよ。だから離れてあげない」 「…ワンちゃん」 「犬はご主人様に忠実なんだよ?ご主人様ためならどんなことだってするし…それに、あたしはそんなに弱くないよ」 鴻上くんの大事だった人はきっと嫌がらせに耐えられずに離れたんだ。 だけど、あたしは。 そんなことで鴻上くんを諦めたくない。 「離れないで」と言った鴻上くんをひとりになんてさせない。 だから。