バカみたいに騒ぐ男女をうまく避けて道を進む。

大通りは至って普通の建物が揃う。

映画館や洋服店や大きなジャンクフード店に有り余るほどのカラオケ店。

他にももっとある。数え切れないほど。

だけどひとつ裏路地にはいればもうネオン街だ。

そんな表裏を持つこの街が私には心地いい。

月が丘と私はよく似てる。

少し踏み外したら全く違うものになるのだから。

学校ではただの女子高生だけど、ここに来れば大人になれる。

気持ちだけでも大人になれるんだ。

背伸びしてるくらいが私らしい。