ナンパされて、コーヒーを飲んだあの日以来、蓮には一度も会ってない。

いや、会いたくないけど。

でも、月が丘に行くたびに、あのアッシュの髪の毛をした蓮を探してしまう。


結局、会いたいのか会いたくないのか自分でも分からない。


人で溢れかえってるこの街で、1人の男を見つけるなんて、なかなか困難だ。

そんなことを思いながら、今日も私はこの街を彷徨う。

ただぶらぶらと歩いて、適当に飲食店に入って夕飯を食べて帰る。