選ぶなら夜明け前にして。

本当に、生きたくもなければ死にたくもない。


私はとりあえず、早く大人になりたいんだ。

あの、月が丘の街に染まりたいだけ。

理由なんてないけど。



時間が経つと、ラーメンが出来上がった。

運ばれてきたラーメンが白い湯気をあげてテーブルに置かれる。

「ラーメンきたぁ!いただきます!」

でかい声で安藤が言う。

安藤がラーメンを食べているのを、ただ見てるだけの切なさ。

「安定のおいしさだわ〜」

安藤は嫌味ったらしく私に言う。

私は全然気にしてない風にして、安藤をシカトする。