それでもまだ深桜は泣いてる。 『そうかよ…』 『俺が助かるって知って、ほんとうは悔しいんだろ』 『一緒に死ねると思ってたのに、どうして俺だけ助かるか、悲しいんだろ』 俺の中の黒い部分が ぜんぶ。 深桜にふりかかる。 「…がう、」 「ちがうっ!!!!!!」 深桜は顔をあげて俺を見た。