…そのとき!!


シャーラ姫がそれを見ていることに気づいた

アルネン王子の国の兵士に、

シャーラ姫は誘拐され、

その国の地下室へ閉じ込められてしまった。

牢屋の中で泣き続けるシャーラ姫。

そんなお姫様を探し続けるお手伝いさん。

自分がしてしまった事の重大さと、

シャーラ姫への本当の想いに気づいて、

後悔と悲しみに苛まれるアルネン王子…。

その迫真の演技に、私も涙が出そうになった。

「うーん…作戦変更だ。

シャーラ姫、悪いが君には、

死んでもらうよ…」

にやりと不気味に笑うのは、

アルネン王子のお父さんである、

隣の国の王様だ。

「君は、知りすぎている…」

そう言って、大きな剣を振りかざす王様。

「やめろ!!!!!!!!」

その時、大きな声が会場中に響き渡った。

…そう、アルネン王子が、

シャーラ姫を助けに来たのだ!

王様とアルネン王子の戦いの末、

シャーラ姫は無事、お城へ帰ることができた。

…でも、大事な娘を傷つけられて、

大層ご立腹なお城の人達は、

もう2度と城から出てはいけないと

シャーラ姫を監視するようになった。

大好きなアルネン王子に、

もう2度と会えない。

それなのに、会えない時間は

どんどん愛を深めていく。

その切なさに、

シャーラ姫に前のような明るさは無くなってしまった。