しばらくすると、名残惜しそうに教室に留まっていた人たちもちらほらと帰り始めた。

その姿を見て周りを見渡すと、寂しさからか涙を流してる人がいて、私も急に寂しさが増してきた。

ちょっともらい泣きしそうだ。

だけど、まだ卒業するわけじゃないんだから、早いよね。

そう思って、これ以上見ないように目を逸らした。

「なぁなぁ、その辺のグループ写真撮っていい?」

林田くんが、私たちに向かって話しかける。

なんかちょっと、目を合わしづらいな…

林田くんは、私に1度告白してくれてから、何もなかったかのように話しかけてくれていたけど、私からしたら気まずくて。

つい対応が冷たくなってしまうのに、それでも優しく笑いかけ続けてくれる林田くんは、本当にすごく優しい人だ。

「撮ろ撮ろっ!」

羽奈ちゃんの声に、私たちはぎゅっと近づいた。

わ、そうちゃん近いよ………!!

なんて恥ずかしがっておきながら、あっという間に終わった撮影に、ちょっと不服な私。

変態なのかなぁ、私って……!

あぁ〜、恥ずかしい。