私も負けじと再び走り出し、明らかにさっきより速く歩こうとしているそうちゃんの腕を掴んだ。

「……っそう、ちゃんっ……はぁっ…はっ……」

肩で息をしながらも、捕まえた、と久しぶりに合った目を見て笑った。

「………何の用。」

でも、冷たく言われたその言葉に、笑顔が引きつる。

「そうちゃんに、話したいこと、があるの…っ今日、一緒に帰れる…っ?」

私は今だに整わない息を無視してそうちゃんに言った。

こんなことなら、マラソンとかしとけばよかったかな…

「…俺、用事あるから…」

「……ッ、だったら今!!今話す!!!」

私、相当しつこい女だと思う。

だけど、どうしても今のこの距離は嫌なんだ。