キーン…コーン…カーン…

授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。

その音を合図に、私はガタリと立ち上がり、そうちゃんの席へ向かう。

……が、私の行動を知ってか知らずか、そうちゃんもまたガタリと立ち上がって教室を出てしまった。

お、追いかけよう…

私もその背中を追って急いで教室をでる。

そうちゃん…そうちゃん…

「…っそうちゃん!!!」

だんだんと大きくなって行くその背中に向けて、私は叫びに似た声を出した。

ボリュームが大きすぎたのか、一斉に廊下中の人がこっちを見る。

うわ、視線が痛い……

そうちゃんはというと、一瞬ぴくりと反応して足を止めて見せたものの、すぐにまた歩き出してしまった。