また沈んでしまった心をよいしょと持ち上げて、私はそうちゃんを見た。

友達と談笑するそうちゃんは、こっちを見る気配は微塵もない。

…これじゃあ、いつまでたってもこのままだ。

そんなの絶対嫌だ。

…今日こそ。

今日こそちゃんと話して、そうちゃんの気持ちを知りたい。

私は、机の下でぐっと握りこぶしをつくると、深く息を吸い込んだ。

できる、きっとできる。

ちょっとだけ、自分に自信がついた気がした。

気のせいでもいい。

今は、ただ一歩踏み出して、前に進みたいと思った。